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  • 会社設立基礎知識

まずは、会社名(商号)を決めましょう!

 

会社名を決めるにあたっては、原則は自由なんですが、下記のルールを守りましょう!

目次

1.株式会社や合同会社といった会社の種類を社名に入れなければいけません。

例えば山本さんが会社を作ろうと思い立って、

会社名を「山本コンサル」     「山本商店」にしようと決めました。

これはだめです。

「山本コンサル株式会社」「合同会社山本商店」など、会社の種類を記載しないといけません。

ちなみに、商号の前に「株式会社」を入れてる(株式会社○○○)のを「まえかぶ」、後ろに入っている(○○○株式会社)のを「あとかぶ」と言ったりします。

また実際は合同会社であるのに「株式会社」と表示するなど、他の種類の会社と誤認される名称を登記することもできません。

なお、会社の種類についてあらためて知りたい方は、「会社の種類は、株式会社だけじゃない」を確認しましょう。

2.同一の住所で同一の商号は不可

まったく同じ住所でまったく同じ商号では、区別ができないので、登記することができません。

ただし、同じ住所でない限りは、同じ都道府県、同じ町内であっても登記は可能です。

たとえば、

北葛城郡王寺町王寺2丁目7-6 やまとコンサルティング合同会社

北葛城郡王寺町王寺1丁目1-1 やまとコンサルティング合同会社

はどちらとも登記は可能です。

 

ただし、登記自体はできるけど、商号が使用できないこともあります

「不正競争防止法」などでも、有名な会社の商号と同一や類似の商号をあえて使用したり、有名とまでいかなくても、ある地方では知名度が高いものを商号として利用する場合などは、使用の差し止め請求や損害賠償請求を受けてしまう可能性もあります。

なので、他人のマネと言われないように、同一や類似の商号はできる限りさけるべきです。

 

他社の商標を商号として利用しないように注意しましょう

商標は、商品やサービスなど他社商品などと区別するためのマークみたいなものです。

例えば、あの有名なユニクロの「ヒートテック」みたいなものをイメージ頂くとわかりやすいかと思います。

これについても、例えば商号として誤って使用してしまうと、商標権の侵害になる可能性も考えられ、損害賠償や差し止めの請求を受ける可能性があります。

あまり神経質になる必要はありませんが、ネットで検索してみて、それでも不安な場合は、特許庁のホームページなどで調べてみることもできます。

3.使える文字は、限定されている。

使える文字は、「漢字」「ひらがな」「カタカナ」「アラビア数字(算用数字)」「ローマ字(大文字、小文字)」「&」「’」「,」「-」「.」「・」になります。

 

使えないのは、?、!、@など、上記以外の符号、Ⅰ、Ⅱ、Ⅲといったローマ数字です。

 

例えばですが、「山本☆コンサル株式会社」や「山本!!合同会社」などは認められません。

4.公序良俗に反するような商号は使えません。

公序良俗に反するって何?という方もいるかもしれませんが、一般常識からしてよくないものと考えて頂ければと思います。

例えば「ポルノ制作株式会社」とか、「動画盗作合同会社」とかでイメージして頂ければわかりやすいと思います。

5.会社の部門や支店、部署などを商号に入れることはできません。

たとえば、「やまとコンサルティング王寺支店株式会社」や「やまとコンサルティング経理部株式会社」などは、登記ができません。

 

決まったら、念のため商号を調査しておこう!

経営者の方の多くは、すでにある会社名とかぶってしまうことが嫌だという人が多いですし、上記のように、同一の住所で同一商号がダメであったり、他の会社と誤認させるようなものもダメであったりするので、設立前に十分に調査をしておくことが必要です。

ただし調査にあたっては、時間などの兼ね合いも考えなければなりません。

ではどうしたら、よいのでしょうか?

法人番号公表サイトなどを活用する。

マイナンバー制度が導入されたことにともない、法人にも1法人1つの法人番号(13桁)が指定され、登記上の所在地に通知されています。

これにともない法人名と法人番号は、誰でも閲覧が可能になっており、国税庁の法人番号公表サイトで検索できるようになっています。

要は、これを利用して、自分が予定している商号は同一住所などで存在しないか、また似ているななど、誤解を招くような他社の商号がないか、検索を繰り返して確認をすることができます。

検索するに際しては、類似商号も確認しておきたいので、下記に注意して検索してみるとよろしいかと思います。

幅広く検索をかけてみましょう。

語句の先頭が一致している場合のみ検索する「前方一致検索」よりも、より多くひっかかりそうな「部分一致検索」をなるべく利用するほうが望ましいと思います。これは上記のサイトで検索する際に選べます。

また「新」や「日本」「大」など社名に追加で入れそうなキーワードを入れて検索をしてみたりすると、意外に検索がひっかかるケースもあります。

例えば、「やまとコンサルティング合同会社」で類似会社がないと安心しても、実は「ヤマトコンサルティング合同会社」や「新やまとコンサルティング合同会社」「日本やまとコンサルティング合同会社」などがあるケースも考えられます。

検索はそれほど時間がかかりませんので、いろいろ工夫してやってみると安心できます。

またこのブログを書いているタイミングで法人インフォーメーションというサイトが公表されています。

これは、法人番号の開始に伴い、政府のIT戦略である「世界最先端IT国家創造宣言」(閣議決定)に基づき運用している情報提供サイトということです。

いちよ担当者に確認したところ、国税庁の法人番号公表サイトのデータをもとに、補助金や許認可表彰情報などが加えられる予定のようです。

国税庁のデータをもとに作成されているので、商号調査には結論どちらを利用してもかまいません。